糖尿病予防と筋トレの関係 おすすめのトレーニングは?

平成28年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省発表)によると、糖尿病有病者と糖尿病予備群は、いずれも約1000万人と推計されています。
完全に国民病といってもよいレベルであり、他人事ではないでしょう。
ちなみに、花粉症患者は約2000万人と推計されており、その人数の多さがよく分かると思います。
今回は、糖尿病と筋トレの関係と、糖尿病予防に役立つおすすめトレーニングを紹介したいと思います。

目次

糖尿病とは?

糖尿病は、インスリンが血糖を一定の範囲に抑えることができなくなり、血液中に流れる血糖の量が増えてしまう病気です。
また、意外に知られていないかと思いますが、糖尿病には2種類あります。1型糖尿病と2型糖尿病で似て非なるものです。
1型糖尿病は、発症理由が原因不明であり、誰しもがなる可能性を持った病気です。
インスリンを作りだす膵臓が機能しなくなり、自らインスリン注射をしなければなりません。
ちなみに、糖尿病患者の中で1型の人は10%もおらず少数派になります。

2型糖尿病は、いわゆる糖尿病といわれている病気、糖尿病患者の90%以上がこの2型だといわれています。
1型とは異なり、自ら膵臓でインスリンを分泌することができますが、分泌量の低下やインスリンが正常に作用しなくなります。
2型糖尿病になってしまう原因は、食生活や運動不足が挙げらます。また、遺伝など体質も考えられるそうです。
しかし、遺伝性があるといっても必ず発症するわけではありません。
適切な食生活を送り、適度な運動を心掛けることで、発症を防ぐことができるのです。

糖尿病は運動で完治する?

肥満が原因の2型の糖尿病患者は、発症してから6年以内ならば、糖尿病を完治させることができる。
2018年、イギリスの研究で明らかになりました。
これは、食事療法と運動療法を徹底して行い体重をコントロールすることで、半数近くの糖尿病患者が完治した状態を維持できるというものです。
これまでの考え方は、治ったという状態を維持できても完治はしないというものでした。
素人のわたしには、ほとんど同じではないかと思いますが、糖尿病の新たな発見だったようです。

どちらにせよ、糖尿病を治療する上で大事なことは、食事と運動だということです。
糖尿病治療のイメージとして浮かぶのは、カロリー制限や甘いものを我慢する、脂っこいものを避けるなどです。
しかし、同時に運動することが重要なようです。
また、完治している状態を維持するためには、治療をやめてしまうことはできません。
食事療法と運動を一生続けることになるので、自分にあった運動を見つける必要があるのです。

糖尿病を予防する

普段から食事の取り方や日ごろの運動なので、糖尿病を予防することができます。
食事に関しては、基本的に食べてはいけない食べ物や、糖尿病に良い食べ物はありません。
ただ、カロリーを摂りすぎず、バランスよくいろいろな栄養素を摂取することが予防法になります。
そもそも日本人は、欧米人と比べてインスリンの分泌量が少ないそうです。
そこに近年の食事の欧米化により、糖分の処理が追い付かず血糖値が上がりっぱなしになることで、膵臓が限界にきてしまうようです。

運動に関しては、やはり自分に合ったスポーツやトレーニングをすることが重要です。散歩のような軽い運動でも全く問題ないようです。
ただ重要なことは、嫌々運動してはいけないということです。
糖尿病発症の理由の一つにストレスもあるそうです。運動が嫌なら当然ストレスを感じてしまうでしょう。
自分が楽しめる運動を探すことが、糖尿病治療になるのです。

有酸素運動と筋トレ どっちが大事?

自分が楽しめる運動を探すことが大事だと書きましたが、少し運動について説明します。
運動には有酸素運動と無酸素運動があります。
有酸素運動とは強度をあまり必要としない比較的軽めの運動で、水泳、自転車、散歩、ジョギングなどを指します。
無酸素運動は筋肉トレーニングなどを含む強度の強い運動のことです。
では、どちらの運動が糖尿病予防に効果的なのでしょうか?
答えは、両方並行して行うです。
どちらかといえば有酸素運動の方が血糖値改善に効果が高いそうですが、プラス筋トレをすることで効果がアップするという研究結果があるのです。
当然、筋トレだけ行っても効果はあります。
結論は、身体を動かすことが糖尿病予防に非常に重要であるということです。

糖尿病予防におすすめ簡単トレーニングを紹介!

では、具体的にどのような筋力トレーニングをすればよいのでしょうか。
糖尿病予防には、ダンベルやバーベルなど器具を使わず、自重トレーニングで十分効果があるようです。
ストレスにならない程度に筋トレを続けることが大事です。

スタンダードプッシュアップ(腕立て伏せ)

  1. 床にひざまずき、手のひらを突いて、脚を後ろに伸ばす。
  2. 脚を揃え、腕は肩幅に広げる。
  3. 腕をまっすぐに伸ばし、背筋か足先まで一直線に整列する。
  4. 胸が床すれすれの位置まで、肘を曲げる。
  5. この動作を繰り返し行います。

上記のプッシュアップがきつい場合は、膝を付いた状態で行ってもよいです。
このトレーニングは、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋が鍛えられます。

バックエクステンション

  1. 床にうつ伏せになり、両腕を頭付近にキープする。
  2. 脚は軽く広げる。
  3. 上体を反らし、頭は前を向く。
  4. この動作を繰り返し行います。

このトレーニングは、脊柱起立筋・大殿筋が鍛えられます。

レッグレイズ

  1. 床に寝そべり、足を揃える。
  2. 手は体の両サイドにまっすぐ伸ばし、床を押さえつけるように置く。
  3. 床から少し足を浮かす。
  4. 脚をまっすぐにキープしたまま、身体と直角になるまで持ち上げる。
  5. この動作を繰り返し行います。

上記のレッグレイズがきつい場合は、膝を曲げた状態で行ってもよいです。
このトレーニングは、腹筋が鍛えられます。

フルスクワット

  1. 肩幅に足を開き立つ。(つま先は少し外側)
  2. 手は、頭、肩、胸など自分の落ち着くところに置く。
  3. 太ももの裏がふくらはぎに、当たるまでゆっくりと膝を曲げる。
  4. この動作を繰り返し行います。

このスクワットがきつい場合は、膝を90度くらいまで曲げる程度でもよいです。
このトレーニングは、大腿四頭筋・大殿筋・脊柱起立筋などが鍛えられます。

紹介したトレーニングは、人体の中でも比較的大きい筋肉を鍛えることができる筋トレです。
大きい筋肉を鍛えることで、効率よく筋肉を増やせ、脂肪燃焼がしやすくなるはずです。
今回紹介したものは、自重トレーニングのほんの一部ですが参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

パンダトレーニーが、世界で有名なマッスルパンダになるために、トレーニングの知識や方法を伝授してくれている師匠。
筋肉を愛するがゆえに、少し熱血すぎるドSトレーナーである。

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